ゆっくり

 このあいだなぎ部の新年会に行ったときに、2次会で隣に座ったOと話をしていた。彼女は現在妊娠中。おなかがすこしずつ大きくなっていて、見ていてすごく幸せそう。仕事辞めるんだ、という話をしたら、「次は何をするの?」と言われた。「英会話またやりたいとかピアノをまたやりたいとか、フラワーアレンジメントとか、やってみたいことはたくさんあるんだけど、どういう仕事をしたいとかはぜんぜん浮かばないの。意識がまったくそっちにいってない感じ」と正直に答えたら、Oは「そういう時期なんだよ。ハルナは今まで無意識にかもしれないけど、すごーく忙しい環境でばっかり働いてたから、今はちょっと止まってみてもいいんじゃない? 時間がたてば見えてくることもあるし、『ゆっくり』ってことも大事だよ」と言ってもらえて、なんだかすごくほっとした。私が東京で入院する直前まで、彼女にはメールでいろいろ相談に乗ってもらっていた。本当はどういう病気だったのか、部活の中で知っている人はいまだに彼女しかいない。それからは私が地元に帰ってくるのとほぼ入れ替わるようにして彼女が東京で生活し始めたりして、なんとなく距離が空いてしまっていた。けれど、クリスマスにばったり会って、新年会で改めて話をしてみたら、彼女に言われると「そっか」と納得する自分がいるのにまた気づいた。カウンセラーにぴったりの人だなあ。「ゆっくり」という言葉は、今の私にとって大事なキーワードになるのかもしれない。彼女とも、もっと時間を見つけて話したいなあと思う。