白洲正子

 昨日『白洲正子自伝』を読了。実は恥ずかしながら白洲正子の本を1冊全部読み通したのははじめてなのだ(ちょこちょこ拾い読みならしたことあるんだけど、どうしてだか読み通したことはない)。豪快で度胸がよくて、背筋がまっすぐで凛としている感じ、っていう印象はやっぱりそのまま。知らなかったんだけど、すごい家の生まれなのね、この人(だって樺山資紀の孫だ)。でもそれを鼻にかけるでもなく、自分を客観視しているなあと思う。そういう視点がないと、ただの鼻持ちならないお嬢になっていただろうね。アメリカ留学もしているから英語も話せるだろうし、お能や骨董品とか、日本的なものにも厳しい目を向けている。でもどれも中途半端に見えないのは、この人の姿勢によるんだろう。晩年の白洲正子は「かくしゃくとしたおばあちゃん」っていう感じ。だらっと背中を丸めてたりしたら「何やってるの!」って怒られそうな。もっと著作読んでみようと思う。