「ハウルの動く城」

 結論から言うと、すごくおもしろかったです。にこにこになって映画館を出てきた。私はもともと宮崎駿の映画が大好きで、きっと観たらこれも好きになるんだろうなあと思っていたけれど、やっぱりそのとおりだった。ナウシカとかもののけ姫みたいな強烈なメッセージ性はないんだけれど、そのぶん雰囲気がすこし和らいで、みんな楽しめるんじゃないかなと思う。細かい突っ込みを入れたくなるところはあるんだけど、それよりも映画全体がすごく楽しくて、なんだかそれだけで許せちゃう。すごーく気になっちゃうんじゃないかな、と思っていた声優陣も、ほとんど気にならなかった。木村拓哉、ふだんはあのしぐさだの態度だのがことごとく鼻について好きじゃないんだけど、観てみたらハウルに合ってるじゃーん。ふだんがふだんだけに、ああいうまっすぐな演技すればもっといいのになー、と勝手に思った。倍賞千恵子の声だけ、慣れるまでアレ? って思ったけど、女の子からおばあちゃんまで演じ分けなきゃいけないからああいう声なんだろうねえ。美輪明宏はもうあの映画ではあの役以外ありえませんよ! 見た目からし美輪明宏なんだものー。
映画はもちろんそれぞれで別物って考えてるけど、ハウルと「千と千尋」のハクのキャラクターが似てるような感じがした。好奇心旺盛で首を突っ込んじゃうところも、化け物に変わってしまうところも。マルクルはかわいいなー。ソフィーにってぎゅうっと抱きついてくるところなんてかわいくてたまらない。そしてカブ! 声優を見てびっくりしたでありますよ。カルシファーの声優は思ったとおりだった。
おもしろかったから私はもう1回観たいな。でも、次は宮崎駿監督の原作・脚本・監督の映画を期待してますよ。