がつんとやられてしまった

 「ジョゼと虎と魚たち」を、やっとやっと観ることができた。念願かなったり。いやー、ほんとこの映画観てよかった。もうとにかくジョゼ! ジョゼ! 気が強くて自分勝手ででも芯があって、ほんとにジョゼが素晴らしい。池脇千鶴がものすごくいい。美人すぎないのがいいのかな。できるならこのジョゼの性格になりたいくらい。好きになっていくきっかけ、その感情が成長を止めてしまうきっかけ、些細な感情の揺れがすごく繊細に描かれていたと思う。セリフにいちいちどきっとしてしまって、今日になってそれにぐらついている。ジョゼが恒夫に「帰れ!」って言って、それに素直に従おうとした恒夫の背中を叩きながら「帰れって言われて素直に帰るようなやつは帰れ!」って言ったセリフに思いっきり共感して、ここで泣きそうになってしまった。私も前に同じ意味のことを言ったことがある。「ここにおって」と泣くジョゼがめちゃくちゃかわいい。恒夫がいつか離れていくということも、ジョゼは最初っからわかってたのかもしれないなあ。「音も光も無いところにうちはいたんや。あんたがいなくなったらまたそこへ戻るんだろうけど、それもまたよし」っていうセリフや最後の恒夫の涙にもぐっときてしまった。うーん、もう1回観たい。