のめり込む人生は

 最相葉月最相葉月のさいとび』を読了。この人は『絶対音感』を読んでからなんとなく好きな人で、『青いバラ』も『なんといふ空』も読んでいる(もっとも、ここ最近の2作は未読)。これは初期のノンフィクションとエッセイという帯に惹かれて、あっさり買ってしまった本。でも、それでもやっぱり読んでみると、ああ私やっぱりこの人の書く文章好きなんだなあ、と思わずにはいられなかった。本としては一貫したテーマなどない。あっちこっちに書き散らかした(という表現は言葉が悪いだろうか)エッセイやノンフィクションを1冊に編んだものだ。ブックレビューもあるしテレビ評もあるし、競輪についての文章もある。でもどれもこの人なりの信念があって書いているんだろうなあと思わせるもの。それが肌に合うかどうかはまた別問題だけど、私は少なくとも好きだと思う。もっといい文章を書いて読ませてほしいなあと思う。未読の2冊も、やっぱり読んでみようかなあ。